被害を受けた時、受けているあなたへ

    もし、あなたが今、DVの被害を受けているのなら。
    あなたへのメッセ−ジ。
    ・暴力は、あなたが悪いからではありません
    ・どんな暴力であれ、許される暴力はありません
    ・あなたは独りぼっちではありません
    ・あなた自身が「今」、そして「これから先」どうしたいのかを考えましょう        
    暴力は、加害者自身が「暴力を自覚・認識」し、自分で直そうという強い意思を持たない
  限り、改善の可能性はありません。(強い意思を持っても、改善するのは難しい)
  ですから。 「私が悪いから」「私さえ相手の気に入るように努力すれば」という考え方は
  間違いであることに気付いてほしいなと思います。
  ちなみに、 暴力は、お酒やストレスのせいでもありません。 それらは「きっかけ」では
  あっても、「原因」ではないと考えます。
   
    今、あなたが受けている暴力が、「日常的に長く続いている」のなら、SOSを発信
  しましょう。 信頼出来る人に打ち明けたり、相談することを考えてみて下さい。
  それが勇気ある1歩になり、また次の1歩につながると考えます。
  また、日記・メモなど暴力の事実・その時の想いなどを記録するのも一方法。
  自分自身にとっても、客観的な資料になります。 ただし自宅で保管するのは
  危険でもあり、難しいところですが。
  暴力が「生命の危険を感じさせるもの」ならば、逃げることも必要です。
  被害を受けている側が、住む所を失い、仕事を失い、親兄弟・友人との連絡も絶って
  逃げるしか方法がないのは、とても哀しく、また納得いかないことです。
  しかし、現状ではそれしか方法がないのも哀しい事実。
  
 【誰かに相談したい・聴いて欲しいとき】
    現状では、各相談施設の対応やDVに対する認識が不充分なところもあり、
  課題とされています。
  相談すること=頼りきりになる・・・ではなく、相談することで、自分自身も考えを
  整理し、これからどうしたいのかを確かめていく作業なのかもしれません。
 
 (1)女性センタ−
    ・各都道府県・市町村に設置されてきている。 相談費用は無料。
     必要に応じ、関係機関を紹介。
 
 (2)配偶者暴力相談支援センター
    配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護を図るため、
     ・相談や相談機関の紹介
     ・カウンセリング
     ・被害者及び同伴者の緊急時における安全の確保及び一時保護 (※)
     ・自立して生活することを促進するための情報提供その他の援助
     ・被害者を居住させ保護する施設の利用についての情報提供その他の援助
     ・保護命令制度の利用についての情報提供その他の援助を行う。

     ※一時保護については、婦人相談所が自ら行うか、婦人相談所から一定の
      基準を満たす者に委託して行うこととなります。
 
 (3)警察 (相談室及び女性被害110番)
    ・各警察署に窓口があり、暴力の危険があるとき、被害届や告訴の手続き
     についても相談出来る。 普段から相談しておくと、緊急時に対応して
     もらいやすい。
 
 (4)児童相談所・児童虐待110番
    ・子どもに及んだ問題に応じている。
 
 (5)シェルタ−・サポ−トグル−プ・フェミニストカウンセリング       など。
   
 【暴力から逃げる決心をしたとき】
    持ち出す物品等については、あえて記載しません。 
  電話・インタ−ネット・メ−ルなどの利用時も注意要。 捜し出す手がかりは残さないこと。
  必要な物品の準備も大切ですが、緊急時は、荷物を持ち出すことより  
  安全に逃げることが第一。
  ちなみに。 当事者の方なら、よくわかると思いますが、出入りを繰り返すのは危険です。
  逆上した夫から、さらにひどい暴力をふるわれることになります。
  「全てを捨てて逃げる」「2度と戻らない」という、暴力のサイクルを絶ちきる強い意思が
  必要です。
  緊急時は・・・110番する、警察に駆け込む
        ・・・加害者から避難して、公的機関に電話する
    警察官によっては、対応が不充分な場合も考えられます。 
  危険なことを明確に伝え、自分にとってもっとも安全な対応 (母子の一時保護
  または加害者の拘束) が得られるまで自分自身が交渉しましょう。
  夜間は、公共機関は閉館中の場合がほとんど。
  警察経由で、各関連施設との連絡を取ってもらいましょう。
          
    一時保護施設・福祉施設の利用に際しても、まだまだ対応は不充分かも
  しれません。 でも、少しずつですが、社会全体の意識改革が進みつつあります。
    弁護士さん依頼は有料ですが、無料法律相談を上手に利用することは出来ます。
  「相手に住所などを知られたくないこと」「顔を合わせるのは危険であること」を
  はっきり説明しておけば、家庭裁判所の離婚調停の際、配慮してもらえます。
  子どもの学校の転校に際しても、住民票の移動をせずに転校出来ます。
  (住民票の移動に注意することに加え、警察の「家出人捜索」も不受理にするよう
   最寄の警察に申し出て下さい)
      
 【体験者から】
  「妻に虐待される男性もいるんじゃないの?」という意見もあるでしょう。
  確かに、そういう立場の方もいますし、その方々への支援は立ち遅れています。
  女性以上に相談することを躊躇う場合も多いかもしれません。
  
  「子どものために我慢する」という選択もあると思います。
  かつて、私もそうでした。
  ですから、全ての人に離婚を勧めているつもりはありません。
   (ちなみに 「子どものために(離婚しない)」 と 「子どもがいるせいで(離婚
    出来ない)」とは、異なると個人的には思っています)
   
  私が離婚を決意したのは、何度話し合っても、全く変わらない日々の中で
  「このままでは子どもも私も、いつか取り返しのつかない事(怪我・死)になる」
  と思ったこと、
  「自分自身の存在も尊厳も壊れていく (自分が自分でなくなっていく)」ことに、
  耐えられなくなったから。
     
  そして私は、「自分自身のため」に 「離婚」という選択をしました。 
  それが結果的には「子どものため」にもなると思って。
        
  決めるのも、行動するのも、あなた自身です。
  自分の意思でドアを開け、自分の足で新たな第一歩を踏み出した時。
  それはきっと未来のあなたにとって、自信と力になります。
  暴力は、あなたが悪いからではありません。
  ・・・そして。 あなたは独りぼっちではありません。
      
  
【引用・参考文献】
#1 ・日本DV防止・情報センタ− : 「ドメスティック・バイオレンスへの視点」  朱鷺書房
#2 ・女のスペ−スおん ブックレット : 「駆け込みシェルタ− サポ−トガイダンス」


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